俺様社長と溺愛婚前同居!?
「女なんて他にたくさんいるだろう」
「そうなんですけど……結花さんは、癒し系です。マスコット的な可愛さもあって、料理も上手で……男のツボを押さえていますね。だから、皆夢中に――」
「なるな、なるな」
これだから会社に女性社員を入れるのを禁止しているんだ、とため息をつく。
俺は昔から女性のことをあまり信用していない。
学生の頃から、それなりに恋愛をしてきた。しかし、付き合い始めると女性は独占欲が強くなって、わがままになる。
最初はいい子だと思っていても、だんだん要求がエスカレートしていき、「私だけのことを見てよ!」と怒り出す。
俺が彼女らと同じ熱量で愛情を持てていないことも原因かもしれないが――バランスが崩れ始めると、うまくいかなくなる。
「恋人なんて、いないほうがいい。仕事に支障をきたすだけだ」
「社長は極端です。きっと本当の恋愛をされたら、そんな考えは変わるはずです」
「そんなことはない」
過去の経験から、俺にとって恋愛は不必要なものになってしまった。
徹底的に排除して、仕事を優先。そういう生活を送っているのだが――