俺様社長と溺愛婚前同居!?
「喜んでくれた? キッチンもリフォームしておいたんだ」
「そうなんですか。わざわざすみません……」
「結花が楽しく料理できるように最高の環境を用意するのは、夫の役目だろう?」
そう……なのかな?
でもわざわざそこまでしてもらうのは申し訳ない。古いキッチンでも、汚いキッチンでも料理はできたのに。
「結花は俺の奥さんになるんだから、不満があったらすぐに言うように。その都度改善する」
「不満なんてありませんよ。こんな素晴らしいキッチンを使わせていただけるんですから」
結婚するとはいえ、私は住み込みの料理係。主に不満を言うなんて畏れ多い。
そういうスタンスでいつも通りの態度をとったつもりが、機嫌がよさそうだった賢人さんの眉間に皺が寄っていく。
「あー、それ、ダメだな。俺に対して、ずっと敬語じゃないか。こんなの、夫婦らしくない」
「え?」
「インターホンを鳴らしたときも、旧姓を名乗っただろう?」
確かに、「高梨です」と名乗ったけれど、でもまだ入籍していないし高梨で間違いない。
どうしてそこにダメ出しされるのか不思議に思っていると、賢人さんに腕を掴まれリビングのソファへ連れて行かれた。
どすんと座らされると、すぐ隣に彼が座る。