俺様社長と溺愛婚前同居!?

「ちょっと待って。私たちは、夫婦になる予定だけど、形式的な夫婦……なんだよね? それなのに、どうして?」

「そうだ。形式的な夫婦だ。けど、お互いのことを知っていないと、他人に結花のことを聞かれたときに答えられないだろう。新婚なのに妻のことを全然知らないなんて、怪しまれる」

「確かに……」


 賢人さんの言うとおり、「旦那さんは、週末何をしているの?」なんて話をされたときに、全く返答できないのは変だ。


「だから、しばらくはお互いリビングで過ごすように心がけよう。俺も早く帰宅して、コミュニケーションを取るように努力をするから」

「……うん」


 次に案内されたのは、彼の仕事部屋。

 デスクトップのパソコンや仕事の本などが整然と置いてある。パソコンデスクとワークチェアがあって、その周辺にはデュアルディスプレイやプリンターがずらりと並んでいた。


「すごい……」

「この部屋の隣は趣味の部屋。スポーツ関連のものと、筋トレ用のものが置いてある」


 さすがだ、と感心する。

 彼のスタイルの良さは、こうやって運動してキープされているものなのだと知る。やっぱり成功している人は何事にもストイックで、努力を惜しまないのだ。


「で、次は寝室」


 いつも寝ている場所を見られることに、胸が大きく跳ねる。
< 86 / 177 >

この作品をシェア

pagetop