【完】爽斗くんのいじわるなところ。
ぐいっと、あいつの手を引いて……俺はまた過ちを繰り返す。



重なる瞳。


唇が触れ合った瞬間。



溢れる愛しさに、胸がぎゅっと苦しくなる。



「……っ! り、莉愛⁉︎」



突如聞こえた野太い声に、俺達は弾きあうように離れた。


声のしたほうを見た瞬間、


さーっと血の気が引いていく。



「お……おと、う、さん……」


切れ切れの声を出す莉愛。


一気に冷静を取り戻した俺は、声も出ない。


そこには、唇をわなわなと震わせる、世界最恐の莉愛の父親が立っていた。


手に、大量のお土産袋を抱えて……。



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