【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「ここはフレンチが美味しいんだけど、嫌いなものはある?」
「いえ、好き嫌いはありませんが――」
「なら良かった」
店内へと歩向かっていた漆鷲社長は、引いていた手を私の腰へと回した。
ちょ、ちょっと⋯⋯
「エスコートさせてね」
にっこりと横から覗き込み、ぐっと身体を寄せられる。
「⋯⋯えすこおと⋯⋯ですか」
「そ、紳士の嗜み」
ワンピース越しに触れる大きな手のひら。
肩に触れる温かいスーツの感触。
密着した身体に緊張が走るけど、そんな事言われたら駄目だなんて言えず、私は迷った末おとなしく頷いた。