【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
店内に入ると、すぐさま支配人と見られる男性がやってきて、私たちは一番奥にある扉の中へと案内された。
「お料理の方すぐにお持ちいたします」
「ありがとう」
支配人は私たちを席に誘導するなり、一礼して退室していく。
通された部屋は大きなシャンデリアが吊り下がり、そしてガラス窓2面から夜景の見下ろせる、さほど広くない部屋だった。
上質な絨毯の上に、シルクのクロスが敷かれたテーブルひとつと、赤いベルベットのチェアがふたつ。
シンプルだけど調度品全てが一流で、ここが特別な部屋であることがわかる。
「個室⋯⋯ですか?」
「そのほうが、ゆっくり食事ができるかと思って」
漆鷲社長はにっこり優しげに笑う。