【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
絶品のコース料理に舌鼓を打っていると、落ち着気を取り戻してきた。
どの料理も色鮮やかで、新鮮な高級食材をふんだんに使った、なかなか食べれないものばかり。
頬が落ちてしまいそうな衝撃を何度も感じた。
私がほくほく顔でソテーが添えられたフィレ肉を丁寧に切り分けていると、対面からものすごく視線を感じる。
「⋯⋯なんでしょうか?」
もしかして、鼻の下伸びてたかな。
ハラハラしながら上目遣いで社長の言葉を待っていると、
「――いや、その、こういうところにはよく来るの?⋯⋯とても慣れているように見えるから」
ナイフとフォークを静かに置いてから上げた表情は、少し揺れているようにも見えた。
なんでそんな複雑そうな顔をしているんだろう。
もしかして、マナーも教養もなくガツガツ食べることを期待されていたんだろうか。