【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「ありがとうございました。もう少し嗜好調査してみます。テーマが苦手分野ということもあって⋯⋯逃げ腰なのは事実なので」
「誰でも苦手分野はあるよ。僕だって沢山ある」
島田さんの用意してくれたティーセットでダージリンティーを淹れて、ソファに座る漆鷲社長の前に置いた。
ここを訪れるようになって、お茶の度にやってきてくれる島田さんに申し訳なく思い、自分でやることを申し出た。
「おいしい、ありがとう」
カップをソーサーに置いた社長は、ニッコリと微笑む。
「ところで⋯⋯いつもこのために時間取ってもらってますが、お仕事の方は問題ないんですか?」
自分の紅茶を手にした私は、社長の対面に腰を下ろしてから口を開く。
もう何度目かになる勉強会のために、結構長い時間を費やしてくれている。
多忙な社長は社内にいる時間が少ない上、社長室の電気が遅くまでついているのは有名なこと。
そのため無理に時間を作っているのではないかと気がかりだった。