【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「「カンパーイ!!」」
就業後、レインボーヒルズタウンから少し離れた居酒屋チェーン店で、私たちはグラスを合わせていた。
掘りごたつ式のテーブルがある座敷の個室。
人数分のビールと定番のおつまみ。
少しだけ蒸し暑く感じる空間だ。
ビールを一気に煽った対面の園部が、ガンとテーブルにジョッキを置いて、はぁーっと息を吐く。
「横山のやつ、営業の飲み会行きやがって⋯⋯」
「ずっと行きたがってたから仕方ありませんよ。今日は急でしたし」
自分勝手な言い分に、その隣の緑川くんがやんわりフォローを入れる。
ホント、なんて横暴なやつだ⋯⋯。
あれから終業と同時に仕事を取り上げられた私も、ほぼ強制的に連れ出された。
困ったことに園部も美来ちゃんも、私を言いくるめる事に関しては手慣れている。
この店の甘味に釣られてやってきた。