【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
はぁ⋯⋯
もう、なんで社長の話になるかな。
ハンカチで手を拭いてため息をこぼす。
『恋じゃない』
咄嗟に言ったけど、
なんだか自分に言い聞かせて、魔法をかけているみたい。
最近私はおかしい。
漆鷲社長のことばかり考えて
しっかりしないと。
社長が誰よりも素敵な人だからこそ
私が、恋していい相手なんかじゃない。
私なんかが隣にいたら、社長が気の毒だ。
大きな瓶底の眼鏡。
潤いなんて無いパサパサの髪に、眉できり揃えられたシンプルな前髪。
愛嬌なんてないし。
みるからに冴えなくて、陰な雰囲気。
もっと綺麗だったら⋯⋯。