【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「せんぱーい?」
はっ、美来ちゃんがいたんだ。
「あ、ごめん⋯⋯いこうか」
心配そうな美来ちゃんの呼びかけにハッとした私は、スマホをポケットにしまうと、慌てて化粧室を出た。
漆鷲社長には、飲み会が終わってから返事を返そう。
どっちみち今日は会うことができないし。
私も予定が入ったから仕方ない。
そう、仕方ないんだよ。
タイミングが悪かっただけ。
そう納得させようとしても、すぐに頭の中が社長でいっぱいになる。
すぐに⋯⋯埋め尽くされる
なんでこんなにいっぱいになっちゃうの⋯⋯。
電話があったからって、別に大したことないかもしれないのに。
「―――――」
こんなスッキリしない気分のままいるのも嫌だし、返信だけでもしてこようかな。
ふすまの前で思い替えた私は、美来ちゃんを振り返ると
「美来ちゃん、ちょっと――――」
さっきまでいたはずの美来ちゃんの姿はこつ然消していた。
え?!