【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「申し訳ありませんが、コンペのプレゼン案がなにひとつイメージが湧いてこないので。そんな中遊びに行くのはちょっと――⋯⋯」
よくやく口にした返事は、長い人差し指が唇にピトっと触れることで、遮られてしまった。
口を閉ざした私を見て、社長は何も言わず首を横に降る。
「―――前に話したよね。君のインスピレーションを高めるデートをしようって。
アイディアに結びつくようなことを探しておくから、帰国が決まったら連絡する」
そう言ってニッコリと綺麗に微笑む。
NOは聞かない、そう言った姿勢が伺えて私は「いけません」という言葉を飲みこまざるを得なかった。
地味だとかダサいとか嫌煙されている私と、いつも全力でむき会おうとしてくれる社長。
強引なのに包み込むような優しさを持っている彼を目の前にすれば、敵うわけがなかった。
そして、それを心のどこかで喜んでいる自分がいて、それに気付くたびに頭を抱えたくなる。