【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―

「で、先輩、そろそろコンペのプレゼンはできたんですかぁ?」


気持ちを切り替えたところで、サラダをパリパリ口にしていた美来ちゃんが顔をあげた。

私はここ連日を思い返し、思わず箸に持っていた焦げたウインナーをポロリと落としそうになる。


「できてない⋯⋯。一度作ったんだけど、気に入らなくてイチからやり直し。でも全然思いつかなくて」

「もう、残り一ヶ月もありませんよぉ? 間に合います?」

「ゔっ⋯⋯。あ、アイディアさえ思い付けば!」

「それ一番肝心なところじゃないですぁ」


ぐは!

美来ちゃんの言葉が刺さる。

まさにそのとおり。

プレゼンの提出期限は今月末まで。

発表を兼ねた授賞式は7月の頭。

割と煮詰めた上で提出するのがルールとなっているので、あまり余裕はない。

やっぱり、今回のテーマの『女性』『健康』は女子力が底をついてる私にはキツイものがあるのかもしれない。

ここまで来たら社長の用意してくれている“デートで、アイディア”が出てくることを期待したい。

そう思わずにはいられないくらい、焦ってる。

まぁ、そこでアイディアが産まれなかったら終わりだけど。
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