【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
王子という愛称に納得しつつ医務室から借りた救急セットを片付けていると
「失礼します」
黒髪を七三分けにした、スーツに眼鏡をかけたの男性秘書が、ティーセットを片手に入ってきた。
確かこの人は社長秘書の島田(しまだ)さん。
常に社長の隣にいるため社内でも、結構有名な人物だ。
「そろそろ、お茶にしてはいかがでしょうか」
「ありがとう、島田」
いつの間にか電話を終えていた社長は、真っ直ぐ私のもとへやってくると、手にしていた救急セットをそっと奪ってデスクの端へと置きなおす。
「あ⋯⋯」
「これは、こっちで返しておくから、君も一緒にお茶しよう」