【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「ここは、植物園か何かですか?」
そんな汗だくの手を引いて、スタスタと木々の間を歩く、麗しい横顔を見上げた。
「そんなところかな。うちのじーさんの趣味で、世界の植物が観察できるようになってるんだ」
「世界? ⋯⋯随分規模が大きいですね」
「とは言っても本人の興味あるものだけ。果樹とかハーブとかもあるから結構手入れも大変みたい⋯⋯。
でも、すごく勉強になるよ。
アイディアに行き詰まったときは、よくここに訪れるんだ」
温室で暑いのかブルーのシャツをパタパタさせながら永斗さんは言う。
色白の頬がほんのり色づき、熱いと言わんばかり小さく息をつく姿はなんだか色っぽくて見てられなかった。
そして彼の特有の甘い花の香りがしてきて、ドキンと心が跳ねる。