【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―


「帰りは送ってくから、まだ帰らなくていいよ」

「え?」


すぐにその場を去ろうと考えていた私の腕を、大きな手のひらが優しく掴む。

突然触れられた上に、まるで引き止めるような仕草。

戸惑いつつも、一気に心臓が加速した。


な、なに⋯⋯?


「あ⋯⋯いえ、自分で帰れますから、社長はゆっくりお休み下さい。傷も心配ですし。⋯⋯」


そう言って頭を下げて「では」と立ち去ろうとしたんだけど⋯⋯


大きな手がしっかりと私の右腕を掴んで離してくれなくて


「あ、あの⋯⋯」


こちらをじっと笑顔で見つめている社長に、視線を向けて訴える。

さすがに社長相手に「離して下さい」とも言いにくくてオロオロしていると
< 27 / 489 >

この作品をシェア

pagetop