【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「僕は、君といて嫌な思いなんてしないし、恥なんてかかないよ。」
しばらく見つめ合ったあと、永斗さんは静かに言った。
大人しくなった私を解放し、それまで足元に落ちていたバッグを拾い上げて、丁寧に汚れを払い、差し出した。
「怒るのだって当たり前だ。来美を傷つけたんだから。僕にとっては許しがたいことだから」
苦しそうにつぶやく永斗さんからバッグ受け取ったとき。
ふと、おさまっていたと思った涙がポロリとこぼれてしまい、私は咄嗟に隠すようにうつむいた。
なに⋯⋯言ってるの。
私のためって。
「――自分が⋯言われるのは嫌じゃ無いんですか⋯⋯?」
うつむいたまま問いかける私に、永斗さんはフッと息を吐いて。
「別に何とも思わないよ。僕が君といたいんだ。周りなんて、なんとでも言わせておけばいい。」
当たり前のことのように言い放つ。