【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「――来美が僕のことを拒んでいる理由はなんとなくわかってる」
「―――っ」
私は泣いていたのも忘れて、顔をあげてしまった。
「すごく悩んでいることも、割りきろうとしてることもわかってる⋯⋯」
言い当てられて、何も言えない。
「――でも、前にも言ったけど、逃がすつもりはないんだ。もう⋯⋯逃がせない。
こんなふうに心を痛めることがあったときは、僕が隣で支えたいと思うし。抱きしめたいと思う。僕がそうしたいのは来美だけだし、傷ついたときにそうしてほしいのも君だけだ。⋯⋯『代わり』はいない。」
「⋯⋯代わりは⋯⋯いない⋯⋯?」
無意識に復唱すると、頷いた永斗さんに、目尻に残っていた涙を拭われた。
「だから⋯⋯もうさ。観念して僕の隣にいてくれないかな」
ゆっくり腕を開放して
私の手を両手で取った永斗さんは、碧い瞳を閉じ、そのまま祈るような形で私の手を美しい額へと押し当てる。
それはとても厳かで、尊くて感じて。
こんな深夜なのにとても眩しく見えて。