【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―


結局。

島田さんが迎えにくる少し前まで、ベッドに引きずり込まれて、いじめられた。


「良い子でお留守しててね」


寝癖がついたパジャマ姿から一転して、オーダーメイドの高級スーツに、華やかなパープルのネクタイ。

そして、ふわふわの髪を顔の周りに揺らした優雅な王子様に変身した彼は、甘いささやきを残して会食へ向かった。

ぐったりとベッドにうつ伏せになった私は、もう動けない。

な、なんて体力なのっ⋯⋯。


永斗さんの帰宅予定は夕方。

それまでになんとしても、コンペに出すプレゼンを下書きくらいはしておきたい。


ようやくベッドから出れた頃には、郵便ボックスの中にクリーニングを終えた洋服が戻ってきていた。


『あるものは好きに使ってね』


優しい言葉に甘えて、着替えて軽く身支度を整えてから、トーストをいただく。

片付けたころ、タイミングよくハウスキーパーの中年の女性たちがやってきた。


< 295 / 489 >

この作品をシェア

pagetop