【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
「では、真島先輩。私は寄っていくところあるのでおっ先で〜す!」
悪戯に笑う美久ちゃんは、人形みたいに綺麗な顔の裏で、『こいつチョロい』と思っているに違いない。
⋯⋯く、悔しい、
でも、そう思われても仕方ない。
なにせ私にとって永斗さんは、甘味と同じくらい⋯⋯いや、それ以上に生活に欠かせないものになってきている。
『プレゼン提出するまで、会うの我慢するね』
二週間前、彼の家から出勤する間際に永斗さんは宣言していた。
それを聞いてすかさず
『提出したら連絡します!』
と言って今朝すぐさまメッセージを入れた私は、相当飢えていたに違いない。
でも、もうそれでいい。
実際そうなんだもん。
そんな自分に呆れつつ席を立とうとしたら、メッセージが入ってきた。
永斗さんだ。
『仕事終わったら、社長室に寄ってくれる?』
目にした途端に、ポワポワと太陽光が差したように温かくなる私の心。
よし、頑張ろう!
午後の業務は普段の数倍励むことができたのだった。