【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―

『そろそろ昼休み、終わるわよ』


帰らせようとしてる?

見られたくないものでもあるのか?

少し違和感を感じつつも、仕事において完璧な松田さんなら仕事において不正などするわけもない。

仕方なく踵を返そうとしたところへ


『お疲れ―すっ⋯⋯』


前を見たままフロアへ入ってゆく、気だるそうな園部裕大。

細身の濃紺スーツに筋肉質な身体。

スポーツが好きと見える日光を浴びた肌。

薄茶色の無造作に遊ばせた頭。

キリっとした二重瞼に、高い鼻。

僕からの牽制にはちゃんと気づいたか?


挨拶を返しつつ、端正な彼を無意識に見つめてしまった。

そして彼が入っていくと同時にフロアの奥から、愛おしい声が聞こえきた。

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