【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
永斗さんがプレゼントしてくれたワンピースは、シャンデリアの光を吸収し、より美しく輝いた。
短い髪を編むのは難しいため、シルバーとパールのカチューシャを。そして足元はビジューが添えられたミルキーベージュのパンプスを添えた。
ふと永斗さんとレストランに行ったときのことを思い返す。
『社員証を落とした、僕のシンデレラ』
あのとき、コンプレックスまみれだった私は、その言葉を嬉しくとも受け入れることは無かった。
そんな私が綺麗になりたいと、前に進みたいと思えるようになったのは、恋という魔法にかけられたせいかもしれない
なんて思ったら、ちょっとだけ自分の変化がおかしくなった。
「どうしました?」
「ふふ、ううん、楽しいなって思って」
急に笑い出した私に首を傾げながら、美久ちゃんとウェルカムドリンクを2つボーイさんから受け取って、手渡してくれた。
ふと、そこで耳に入る。
「誰? 佐久間さんの隣の子」
「見たことない」
ヒソヒソとささやき合う声がちらほら耳に入る。
そうか。
眼鏡がないから、すぐには気づかないのか。
そこまで変身することのできた自分を褒めたいような、少し悲しいような複雑なところだ。