【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
今更祈ったってどうにもならないことは解っている。
なのに、落ち着かない私は、そんな思いで肘をギュっと抱いていた。
コンペに参加していない人からすれば、懇親を深めるただのパーティー。でも、私たち参加者からすれば手汗を握る瞬間なのだ。
どうか⋯⋯お願いします。
「いよいよですねぇ」
「⋯⋯美久ちゃん」
戻ってきた美久ちゃんがカクテルを片手に、私の右隣に並んだ。
チューリップのようなキュートな笑顔を見せる彼女は、たぶん同期たちとの会話を打ち切って様子を見に来てくれたんだろう。
「真島先輩。結果よりも過程ですよ」
「⋯⋯ありがとう」
今はその言葉が妙に心に響き、そっと息を吐いていると、反対側から肩を叩かれた。