【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
悶絶しそうな気持ちを押さえて、慌てて永斗さんの顔の前に左手を見せる。
「指輪⋯⋯! 今、びっくりして⋯⋯!いつの間に!」
「良かった⋯⋯気づいてくれて。寝てる間につけたんだ。」
私の慌てぶりを見た永斗さんの目が、トロケそうなほど優しくなる。
「受け取ってくれる?」
永斗さんは枕に埋もれたままそう微笑み、私はぶんぶん首を縦に降った。
「も、もちろんです。ありがとうございます、大切にします!」
そう急ぎ足で宣言すると、永斗さんはホッとしたように瞼を伏せて口元を綻ばせる。
とっても眠そうだ。
「良かった」
昨日プロポーズしてくれたとき『指輪はあとでね』とは言っていたけど。
まさか用意しているとは思わなかった。
指輪なんでいらないって思ったけど、もらうとこんなにも嬉しいなんて⋯⋯。
きっと、最初からプロポーズをしようと思ってくれていたこと⋯⋯だよね?
嬉しくて、寝不足もダルさもどこかへと吹っ飛んでしまった。