【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―

「ネクタイとピン⋯⋯名前まで入ってる」


袋から中身を取り出した永斗さんは、それを見て一度感極まったようにギュっと唇を結んだあと


「ありがとう」


とつぶやいて。

自分の首元にあててはにかんだ。

光沢のあるブラウン生地にベージュドット柄の可愛いらしいネクタイと、名前入りのシルバーのピン。

とってもキュートな彼に似合うと思って、レインボーヒルズタウン内のショッピングモールに入っていたブランドショップで購入した。

来年は絶対に誕生日当日に渡したい。


「永斗さんのいつも使っているものより、少し地味かもしれませんが、使ってもらえたら嬉しいです」

「そんなことない。大切に使うよ。すごく嬉しい」


プレゼントを丁寧にサイドボードにおいた永斗さんは、両腕を伸ばして私の背中へと触れると、自分の胸へと引き寄せる。


ギューッと抱きしめられて、パジャマ越しに感じる永斗さんの鼓動。


ドクン、ドクン、と心音を感じる。


生まれて来てくれて、そして私と出逢ってくれて、ありがとう。


そう思わずにはいられないくらい、好きであふれてて、伝えようがない⋯⋯このもどかしい気持ち。


「お礼は何がいい?」

「ふふ、お礼したらプレゼントの意味がなくなります」


お礼なんていらない。

そばにいてくれれば、それでいい。

それを恥ずかしがらずすんなり言えるのは、いつになるだろう。


「そうなの? 君は面白いことを言うね」


クスクス笑いながらそのまま二人でゴロンとベッドに横たわり、頭を引き寄せられて自然と唇が重なった

甘くて、マシュマロのような永斗さんの唇。

いつものようにすっぽり私の唇を覆うと、食べるように食んで

なめて

吸って。

いつの間にか眼鏡はサイドボードに置かれている。

何度も繰り返して、どんどん私の熱を高めようとしてくるんだけど。

今日は違った。

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