【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
―――――



ジリジリと焼き付ける太陽。

あのあと永斗さんの運転する車で出発した私たちは、近くのコインパーキングに車を駐車し、都心からだいぶ離れた私の実家までやってきた。


私が産まれてすぐに、お父さんが35年のローンで購入した、建て売りの激安マイホーム。

だいぶ古びてきた実家に、こんな美しい王子様を連れてくることになるとは思わなかった。

ましてや、結婚するためにだなんて。


「へぇ⋯⋯。ここでくるみが育ったんだね」


猛暑の中、かっちりとブラックスーツを纏った永斗さんは、少し緊張した面持ちで真島家を見上げた。

口調がなんだか硬い。


「永斗さん、緊張していますか?」

「⋯⋯来美のご両親にお会いするんだから、しないわけがないよ」


そういうものなんだろうか。

なんの問題もないのに。


「でも、先日電話でも話しましたし、両親ともにあのまんまなので気にすることありませんよ」

「⋯⋯ありがとう」


それだけ言った永斗さんは一度、深呼吸をした
< 443 / 489 >

この作品をシェア

pagetop