【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―


「ただいま⋯⋯」


私はおそるおそる、玄関の引き戸を引いて中に声をかける。

その瞬間。

ダダダダダ――!!

という、ものすごい足音が廊下の奥からどんどん近づいてきて、田舎臭い玄関に人影が3名滑り込んできた。


「―――待ってましたよ、漆鷲さぁぁん!」

「――うわっ! 来姉の彼氏マジイケメンじゃん!」

「⋯⋯ありえない事態だな」


「「――?!」」


あまりの勢いに私も永斗さんも、仰け反る。

軽くドン引きものだ。


目の前に現れた影は3つ。

右から順番に

私と瓜二つだと言われる小柄な座敷わらしのような母。

ヒョロくて、薄茶色のサラサラ髪が特徴的な、小生意気な弟。和輝――かずき

同じ体格の、七三分けでいかにも堅くて真面目そうな兄。春輝――はるき


そこへ被せるようにやってきたのが


「来美、帰ったのか⋯⋯お前眼鏡どうした⋯⋯」


廊下の奥からのっそりと現れた、兄と瓜二つの父。


いつものごとく、ほんとに自由な家族たち。
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