【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―


「真島先輩〜」


やっと来たか。


「美久ちゃん⋯⋯ていうか、みんな!」


振り返った来美は、突然やってきた慣れ親しんだグループメンバーの姿に目を丸くして、次の瞬間には囲まれてしまった。

確か名前は、佐久間、緑川、横山だったか、

デッキは一瞬でにぎやかになり、彼女は、仲間たちにもみくちゃにされてしまった。

⋯⋯少し妬けるが、今日ばかりは仕方ない。


そして、少し遅れて園部雄大が、ガラガラと大きなワゴンを押して登場した


「ほら、真島、メインはこれだぞ」


来美は、唐突な園部のセリフに首を傾げつつも、ワゴンの上にある巨大なケーキを目にした途端、黒目がちの瞳を大きく潤ませ、そして震える手で口元を押さえた。

一瞬で気づいた彼女は、さすがだ。


「え⋯⋯これは―――」

「商品化は無理だったけど、こうして再現することはできるから」

「永斗さん⋯⋯」


肩を震わせる彼女の隣に歩み寄り、そっと覗き込み、それからゆっくり背中を押してワゴンの前に立たせた。
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