【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―

「ありがとうございます。すみません!」


その顔には、ふわっと、春の温かさを感じる笑顔が浮かんでいた。

大きな瞳が、緩やかなカーブを描き、ホッとした表情を浮かべている。

そして僕の手からゆっくと眼鏡を受け取った。

笑っている。

この前なんて比じゃないくらいの満面の笑みだ。

僕はホコリまみれの眼鏡を一生懸命拭き取る、恥ずかしそうな笑顔を凝視していた。

たったそれだけなのに、心臓が激しく音を鳴らし、
その髪に、柔らかそうな頬に、触れたいと願った。

< 50 / 489 >

この作品をシェア

pagetop