【コミカライズ】漆鷲社長の寵愛は突然に―地味っ子眼鏡への求愛のしかた―
触れたい⋯⋯。
その指通りの良さそうな髪に。
とても、柔らかそうな頬に。
そしたら、どんな顔をするんだろうか。
そこまで考えて、ようやく気づいた。
仕事に明け暮れていた、若い頃の自分にどこか似てるような気がして
いつの間にか視線で追うようになり
笑顔を目の当たりにして、こうも簡単に落とし穴に落ちるとは
案外、ベタな男なんだな。
あぁ。
僕は、恋に落ちているのか。
そう気付いたところで、社用のスマホが鳴り出し、後ろ髪を引かれながら、資料室を出てきてしまった。
このとき、会話をしておけば良かったと、どれだけ後悔したことか。