結婚から始めましょう。
パーティー当日。
金曜日の夕方開始の為、今日は仕事を早退した。
蓮が見立ててくれた、優しいクリーム色のロングドレスを着て、指定された美容室で髪のアレンジをしてもらっていると、蓮の秘書の片岡が迎えに来てくれた。
タクシーで行くからと言っても、過度に心配した蓮が片岡にお願いしたのだ。
もしかしたら、蓮もまた華子のように、私の様子がおかしいと気付いているのかもしれないとチラッと思ったけれど、彼が直接私に何かを言うことは今のところない。
「お忙しいのにすみません」
片岡は陽子の秘書も務めていたベテランで、蓮が職場で最も信頼を寄せている人物だと言っていた。
「いいえ、大丈夫ですよ。社長がこんなに過保護だとは知らなかったと陽子さんが笑っていました。でも、こんな素敵な奥様を目にしたら、社長が心配するのも納得です」
「あ、ありがとうございます」
お世辞とは理解しつつ、片岡の褒め言葉がほんの少しだけ気持ちを上向きにしてくれる。
自信なんて全く持てなかったけれど、蓮に恥をかかせるわけにもいかず、背筋をぐっと伸ばして片岡と共に会場へ向かった。
蓮の待つ控室に案内される途中、美しく着飾った女性達と何度かすれ違った。カサブランカの社員のようで、私を気にしながら片岡に会釈をしていた。
化粧品会社というのもあって、普段から気を使っているのだろう。すごく綺麗な人達ばかりだ。
そして、受付にはまた一段と綺麗な女性が揃っていた。片岡によると、秘書課のメンバーだという。
片岡に促されて、一言だけ挨拶をさせてもらうと、にこやかに応じてもらえた。
けれど、一人だけ鋭い視線を向けてくる女性がいることに気付いた。悪意を込めて睨み付けてくるその雰囲気に、怯みそうになってしまう。
でもそれは一瞬のことで、片岡をはじめ誰も気付いていなかった。
金曜日の夕方開始の為、今日は仕事を早退した。
蓮が見立ててくれた、優しいクリーム色のロングドレスを着て、指定された美容室で髪のアレンジをしてもらっていると、蓮の秘書の片岡が迎えに来てくれた。
タクシーで行くからと言っても、過度に心配した蓮が片岡にお願いしたのだ。
もしかしたら、蓮もまた華子のように、私の様子がおかしいと気付いているのかもしれないとチラッと思ったけれど、彼が直接私に何かを言うことは今のところない。
「お忙しいのにすみません」
片岡は陽子の秘書も務めていたベテランで、蓮が職場で最も信頼を寄せている人物だと言っていた。
「いいえ、大丈夫ですよ。社長がこんなに過保護だとは知らなかったと陽子さんが笑っていました。でも、こんな素敵な奥様を目にしたら、社長が心配するのも納得です」
「あ、ありがとうございます」
お世辞とは理解しつつ、片岡の褒め言葉がほんの少しだけ気持ちを上向きにしてくれる。
自信なんて全く持てなかったけれど、蓮に恥をかかせるわけにもいかず、背筋をぐっと伸ばして片岡と共に会場へ向かった。
蓮の待つ控室に案内される途中、美しく着飾った女性達と何度かすれ違った。カサブランカの社員のようで、私を気にしながら片岡に会釈をしていた。
化粧品会社というのもあって、普段から気を使っているのだろう。すごく綺麗な人達ばかりだ。
そして、受付にはまた一段と綺麗な女性が揃っていた。片岡によると、秘書課のメンバーだという。
片岡に促されて、一言だけ挨拶をさせてもらうと、にこやかに応じてもらえた。
けれど、一人だけ鋭い視線を向けてくる女性がいることに気付いた。悪意を込めて睨み付けてくるその雰囲気に、怯みそうになってしまう。
でもそれは一瞬のことで、片岡をはじめ誰も気付いていなかった。