結婚から始めましょう。
「まあ、そういう考え方もあるかも知れないけど、それって……」

「でしょ!!そうなのよ」

〝それって、この仕事をしている華子さんならではの考え方で、一般的じゃないでしょ〟って言おうとしたのに、華麗に遮られてしまった。

「よし!!そうと決まれば話は早いわ」

「えっ?ちょっ、ちょっと華子さん!?」

「私に任せて。この後予約はなかったわよね?」

「う、うん」

「じゃあ、桃ちゃんはそこに座って」

さっきまで純也が座っていた席に、今度は私が座らされてしまう。
華子は意気揚々と用紙を取り出した。

「はい、これ書いて」

会員登録と条件の確認……
だめだ。こうなった華子は誰にも止められない。ていうか、何を言っても聞こえてないと思う。

「華子さん、私……」

「いいのいいの。遠慮は無用よ」

遠慮とかではないんだけど。

「それに、嫌だと思えば断れるんだし。あっ、登録料は社割で無料にしておくわ。会員さん以外で、私の伝手で紹介するかもしれないわね」

ウキウキする華子の頭の中には、すでにリストが出来上がっているのかもしれない。


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