結婚から始めましょう。
諦めて手元の書類を眺めてみる。

相手に求める条件って、冷静になればなるほど傲慢だわ。
逆に、誰かに求められるような何かが、私にあるのだろうか?26歳という年齢?働いていること?
だめだ。セールスポイントがない。
いざ自分に置き換えてみるとわかるこのいたたまれなさ。

きっと未来アートへ訪れることは、それだけですごく勇気がいるはず。その上、こんな書類を書かされるなんて、結構苦行なのかも知れないと思ってしまった。

「書けた?」

まっさらな用紙を見て、華子がバシバシ肩を叩いてくる。

「やだ、桃ちゃん。考えすぎないで。いいわ。一緒に考えてみましょう。まずは年齢ね。桃ちゃん歳下は?」

「よくわからない」

「ないわね。桃ちゃんは歳上の人にリードしてもらうタイプだわ」

私から書類を奪うと、サラサラと書き始めた。
26歳から37歳。

「その37歳っていうのは?」

「なんとなくよ。桃ちゃんは若い上に初婚でしょ。だからお相手の年齢だってそこまで高く設定しなくても、条件を満たす方は多いはず」

まあ、あまりにも歳の離れた人との付き合いって、想像できないからいいけど。




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