触らないでよ!〜彼氏に振られたその日、女の子(?)に告白されました〜
名前を呼ばれて、澪ちゃんの腕の中から声がした方を振り向く。



「……須賀さん!」



私服で誰だか一瞬わからなかったけど、
間違いない。



「何してんのよアンタ達は……」



その後ろで呆れ返るサラサさん。

ごもっともです。



「お帰りですか?」



私達のことを知られているから、取り繕う必要もないと思っているのか、澪ちゃんが私の頭にあごを乗せて言った。



「そうだね、お願いします」

「はい」



何事もなかったかのように澪ちゃんが離れていく。

須賀さんとサラサさんに声をかけられたおかげで少し冷静になれた。



「アンタも大変ねぇ」



憐れむような目をして、サラサさんも私の横を通り過ぎていく。


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