触らないでよ!〜彼氏に振られたその日、女の子(?)に告白されました〜
「私、どうすれば」

「何もしなくていいのよー、お話しましょ。ミカちゃんなに飲みたい?」



隣のオネエさんがグラスに氷を入れている。



「え、じゃあサラサさんと同じものを……」

「はい、原液入りましたぁああ!!!」

「ありがとうございます!!!!」



待ってなにこのノリ!

サラサさんが飲んでたの、水割りじゃないの!?


野太い声が響く中、助けを求めようとサラサさんを見ると、グラスを持ったまま背もたれに頭をくっつけて大笑いしている。


酔った状態でもこのテンションについていくのはキツい……。

改めてここで飲んでいた須賀さんを尊敬する。






後からちゃんと薄めてくれた水割りを飲んで、なぜか私の男性遍歴を暴露する流れになり、オネエさん達と過去に付き合ってきた人のジャッジをし、澪ちゃんと付き合う経緯を聞かれて冷やかされていたら、いつの間にか日付が変わっていた。


気づいたらボックス席のお客さんも私ひとりになっていた。



「そろそろ澪ちゃんにお返ししないとね」



サラサさんが私の手を掴む。

完全に飲みすぎた……。

意識はあるのにまともに歩けないくらい足がおぼつかない。

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