気まぐれな猫と俺様束縛系飼い主のちょっと危険で甘い生活
足元には粋がって女を襲おうとしていたゲスな男二人が意識をなくして
転がっている。

激しい動きで外れたフードを被り直して、震える女の人の所に歩みを
進める。

「あのさぁ~、こんな所でそんな恰好して一人でいたらさぁ~、
 襲って下さいって看板下げて歩いてるようなもんだよ。
 もうちょっと、危機感持ったら?
 今回は助けがあったけど、次は無いんじゃない?」

少し低めの声で言えば、女の人はビクッと肩を震わせて
「ハヒィィィッ~!ありがとうございました~。」
と頭を下げながら走って行った。

スッキリした気分で空を見上げれば、三日月がぼんやりと浮かんでいた。

ん~、今日は人助けして気分も良いし、マスターの所にでも顔をだそうかな。

そう思いながら、動いた身体を伸びをしてほぐすと、軽い足取りで賑わう
繁華街の中に足を進めた。


この数日後、私は運命の出会いをするのだが・・・
この時の私はまだその事に気づいていなかった。



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