気まぐれな猫と俺様束縛系飼い主のちょっと危険で甘い生活
久しぶりに本家に足を踏み入れたが・・・何かあったか!?

屋敷全体をいつもと違うピリピリとした空気が漂っている。

「何かあったのかな?」

直ぐ後ろを歩く恭が俺と同じように空気を察知して声に出していた。

‟ 何があった?抗争・・・いや、最近そんな動きは無かったはずだ。
  だとしたら・・・クスリか?
  そういえば、最近繁華街でも死んだような目をした奴を見たな・・。
  なかなか、大元が割り出せないと司がイライラしていたが・・・。”


俺は、家族がいるであろう座敷の襖を開けた。

そこには、予想していた以上の人が揃っている。

組長である親父、若頭の長男、司。そして、二人の側近と情報担当。

「どうした、皆お揃いで。これから、捕り物か?」

「まあな、最近出回っていたクスリの大元が判明した。大西だ。」
俺の問いに答えたのは、若頭である司だった。

「へぇ~、大西組がね~。で、今は何してんだ。」

「あぁ、連絡待ち?」

「何で疑問形なんだよ。」

「何でって、今、CATが囮になって大西組のアジトを探ってる。
 場所が分かり次第踏み込むんだよ。」

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