気まぐれな猫と俺様束縛系飼い主のちょっと危険で甘い生活
襖が開けられると、そこは広い座敷になっていてテーブルには床の間を背に
組長である黒瀬 大和(クロセ ヤマト)
テーブルの向こう側に若頭である黒瀬 司(クロセ ツカサ)と側近達がいた。

私達は、入り口から直ぐの席に並んで座った。

流石、日本最大組織の長だけあって組長の威圧感と存在感に圧倒されそうだ。

そんな事を思っていると、当の本人が口を開いた。

「CAT、今回はありがとうな。お陰で大西組を一掃できた。
 ケガは大丈夫か?」

「いえ、仕事ですから。ケガも大したことはありません。ご心配なく。」

「それならいいが・・・。
 今日呼んだのは、大西組の件だ。今回の顛末を聞きたいか?」

「はい、お願いします。」

「では、私がご説明します。」
そう言ったのは若頭側に座っていた情報担当の男だった。

「今回の黒幕はご存じのように大西組、主に若頭と側近の不破が動いていた
 ようです。
 大西組は解体、組長はじめ主要人物は警察に逮捕。
 相楽組は、不破に嵌められダミーにするべく組長および組員にクスリを与え
 いざという時に備えていたようです。
 残念ながら、相楽組もダメでしょう。」

神妙な面持ちで情報担当の男が語る。

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