気まぐれな猫と俺様束縛系飼い主のちょっと危険で甘い生活
飼い猫の生活
あれから、ひと月が過ぎた。

蓮との暮らしは、思いの外快適なものだった。

カラス＝広大さんには、引っ越した次の日に蓮と一緒に暮らすことを報告
すると、面白くなさそうにしながらも取りあえず賛成してくれた。

「もし、玲を泣かせることがあれば、俺が親代わりとして仕置きをしてやる。」

と、恐ろしい一言はあったけど・・・。

仕置きを考えただけで、ゾッとする。

一応、蓮には広大さんの言葉をそのまま伝えると意外にも返ってきた言葉は

「俺が玲を泣かすわけないだろ。
　まぁ、違う意味では啼かすがな・・。」だった。

思うことはあるが、良しとしておこう。


そんな事もありつつも、以前と変わらずCATとしての仕事も継続中。

蓮は、仕事に関しては「自分を囮にする事だけはしないでくれ。」とだけ言って
それ以上は約束通り口出しすることもなかったので、自由に行動している。

ただ、以前と違うのは、帰る場所が蓮のマンションであることと、あれだけ
口数の少なかった蓮がいくらか喋るようになり、会話が普通に出来るように
なったことだろうか。

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