気まぐれな猫と俺様束縛系飼い主のちょっと危険で甘い生活
猜疑心
気がつけば蓮と暮らすようになってから半年が過ぎていた。

お互い我の強いところもありケンカするのもしょっちゅうだが、何だかんだ
上手くいってると思う。

学校に行けば、HRの話題は来月行われる修学旅行についてだった。

今まで海外だったのが、今年からは沖縄となった。

今はグループ決めで皆ガヤガヤ落ち着かない。

「夏木さんは、私達のグループでいい?」

声を掛けてきたのは、比較的大人しめの子達のグループ。

まあ、特に問題なく過ごせそうだと判断し「うん、いいよ。」と返事をした。

旅行中は、グループ毎に観光して周ることになっている。

「あ、夏木さん、部屋割りなんだけど二人一部屋なんだけど、一人だけ一人
 部屋になっちゃうんだけど・・・。」

言いずらそうにしてるということは・・・私が一人部屋で良いってことだよね。

「あ、私出来たら一人部屋がいいんだけど・・・いいかな?」

「ホント、うん、いいよ。」

聞いてきた子はパッと明るく笑って、明らかにホッとしてるのが分かった。

特に友達らしい子も作ってこなかった私だし、一人の方が楽だからかえって
助かった。

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