気まぐれな猫と俺様束縛系飼い主のちょっと危険で甘い生活
コースは進んでいき、メインのひれ肉のグリルを食べ終わるとクリスマス
らしいフルーツとケーキのデザートが運ばれてきた。

「あ~、美味しかった!もう、お腹いっぱい。」

「今日は上に部屋を取ってる。どうする部屋に移動するか、それとも
 もう少しここでゆっくりするか?」

蓮の提案に、どうせプレゼントを渡すなら部屋でがいいと思いたつ

「じゃあ、部屋でゆっくりしよう。」

「あぁ。」

移動した部屋は38階のスイートルームだった。

窓の外、眼下にはキラキラした夜景が広がっている。

「蓮、こっちに来て。」

蓮は側に来ると私を包み込むようにして抱きしめた。

「私からのクリスマスプレゼントなんだけど・・・。」

「ん?なんだ。」

「あの・・・子猫ができたようです。」

「あ?子猫?・・・あああ!!マジか!?」

「うん。今、二カ月に入ったとこ。」

「産んでくれるんだろ?」

「産んでいいの?」

「勿論だ。気まぐれな猫には縛り付ける首輪が多ければ多いほど良い。
 あ~、俺もパパかぁ~。」

蓮の言葉に、子供すら私を繋ぎとめるための首輪なのかと驚きをとおり
越して呆れてしまった。

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