終わりから始まる恋
「何?」
彼女に声をかけらるまでずっと見ているのを気づかなかった。
「な、なんでもねぇーよ」
俺は慌てて目を逸らした。

彼女は「そう。」と呟くとドライヤーで髪を乾かし始めた。

髪を乾かし終わった後、ゆったりとテレビを見て過ごした。
リラックスしている花守の隣には、いつ名前を呼ぶかを凄く考えている俺がいた。

いつの間にか見ていたテレビが終わったみたいだ。

「そろそろ寝るか、すぅみれ」
声が裏返った。
凄く恥ずかしい。
「ふふふふふ。そーね、寝ましょう」
2人は揃ってベッドへ入った。

くそくそくそ!恥ずかしい!
こんな事もスマートに言えねぇーのか!

自分の間抜けさに嫌気が差す。

まあ、でも名前を呼べただけいいのか。
寝息をたててる彼女の横で1人、反省会をしてから寝た。
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