終わりから始まる恋
綺麗に色付いてた葉は落ち葉になった頃。
年間で1番恋人たちがいちゃこらする季節。
そう12月である。

クリスマスまで3週間しかねぇ。
プレゼント買わねぇーとな。
何をあげたら喜んでくれるんだろう。

そんな事を考えながら街を歩く。

そもそもあいつの好きなものが分からねえ。
一緒に出掛けたのもほんの数回しかねぇーし。
女って買い物好きだから色々買うだろうっと思って一度、ショッピングしに行ったけど何にも買わなかったしなー。
リサーチ不足だ。
とりあえず、定番のアクセサリーか?

クリスマス間近にアクセサリーショップに行く男性は大抵彼女への贈り物なのですぐ定員に捕まる。

「お兄さん、彼女さんへのプレゼントですかぁ?こちらの商品人気ですよぉー!手にとってみてください!ほ、ら!!可愛いですよぉー!きっと彼女さん喜びますよぉ!!!」
熱の籠もった勧誘に若干引きつつ
「まだ、他もみるので」
と足早に違う店に向かう。

さっきの定員、圧がすげぇーな。
あーゆータイプは苦手だ。
もっと1人でじっくりみたいのに。
気を取り直して他行くかぁー。

その後も沢山のお店を見て回った。

ネックレス、ピアス、ブレスレット 、マフラー、手袋。
どれもピントこねぇーなあ。
あいつに似合いそうな物ってなんだ??

そう思っていると、ふと視線に入った。

これだ!これがいい。
これにしよう。

そう決断すると定員を呼び、会計をし、綺麗に梱包してもらった。

納得の行くプレゼントを買えた俺は今にでもスキップをしてしまいそうな程、浮かれて家に帰ったのだった。
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