会長のお気に入りかよ‼-百花繚蘭-【完・番外編追加中】
生徒会に入らずバイト漬けってのも考えたけど、高校で部活をやらない分の実績もあった方がいいかなと思って生徒会入りした。
俺より少しだけ遅れて入った哀淋は、教師からの推薦だった。
九条先生には最初、バイトと生徒会の両立で体に負担をかけないか心配させたけど、バイトの方は忙しすぎるってほどでもなく、おじさんとおばさんが二人でやっている昔ながらの喫茶店だったのがよかった。
たまたまおじさんがバイト募集の張り紙を店外の窓に貼っているところに出くわして、その場で志望した。
一度も入ったことはなかった店だけど、通りを歩いていて、雰囲気のいいとこだなあ、と思っていた喫茶店で、あのときの直観で動いてよかったと今でも思う。
――そう。大学になったらこの家を出るんだ。
一人暮らしをして、自分の人生を生きるんだ。
バイトでお金を貯めて、学校では生徒会活動で結果を出す。成績も落とさない。
……大丈夫。今の俺はうまくやれている。……はずだ。
いつも頭の中で繰り返している言葉を浮かべた途端、ふっと肩から力が抜けた。
ノートに走らせていたペンを、手から転がす。
転がって、テキストのふちにあたって止まった。
今日はなんというか……めちゃくちゃ楽しかった。生徒会が。