君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
「目!」


「目?」


「閉じて。…ちゅ、ちゅーするんだから。」





言うと、中野 神弥は目を見開く。






「意外。あんたはそんなことするなら聞きたくないって言うと思ってた。」


「へ?」


「んなに聞きたいのかよ…」





また思案顔。






「…やっぱキスはいい。花菜とは花菜に好きだって言ってもらってからそういうことはしたい。」


「な…っ」


「一回しか歌わないからな。よく聞いてろよ?」





そう言うと、大きく息を吸う――…














「…――っ~~~~…





















~~~っ……ッハァ、…」





…ヤバい。


ヤバすぎる。







「あんた…上手過ぎ…」


「…花菜、泣いてる?」






こんなに心の奥深くまで染み込むような歌を歌えるなんて…


私、中野 神弥を軽視してたよ。
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