君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
八神 架琉の歌が終わるまで、握られていた手。


いったい、中野 神弥は何を考えてるの?


「R」のライブが終わり、平然として瑛ちゃんと話す中野 神弥を見て思う。



「花菜ちゃん!楽しかったねぇ、「R」のライブ!」



綾香がスキップをしながら言う。



「ね。思ってたより楽しかった。」


「えへへ、これで花菜ちゃんと「R」について語れるね。」


「…ね。」



笑顔の綾香に笑いかけると、瑛ちゃんと話しながら前を歩く中野 神弥を見る。

中野 神弥…


八神 架琉のことは吹っ切れたのか終わる早々、「早く帰るぞ。」と一番に立ち上がった。


さっきまで手を握られていたなんて嘘のように、中野 神弥の態度は素っ気ない。
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