君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
見続けるのは辛い……


そうだよね。


拓海は仮にもこの子の先輩だし…


って、見続けるってどういうこと?



「僕が出会う前かららしいんだけどね。……拓海は貴女を傷つけたこと、凄く凄く悔やんでる。」


それから、僕じゃ代わりにならないから、と。


拓海には私しか居ないんだ、と。


付け加えて笑った。


でもその笑みは…どこか哀愁が漂っていて。


もしかして高良くんは……


「……明日の3時、拓海は留学先に戻るんです。だから…30分だけでもいい。会いに来てあげてください。」


明日…


確か1時に***公園でって…



「伝えるべきことは伝えましたし。では、また。」



そう言って高良くんは颯爽と歩き去っていく。


私はただ、その後ろ姿をずっと見つめていた。
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