君は無垢なフリをして​───本当は野獣。
高良くんの言葉の意味を考えていたせいで、昨日は全然眠れなかった。


私のせいで拓海が泣いているのなら、会いにいった方がいいのかな、とか。


会いにいかない方が拓海も踏ん切りがついていいかもな、とか。


結局考えるだけ無駄だった。



「どうしよう…」



なんて溜め息をついていた私の腕が、誰かに掴まれる。



「え、ちょ、何?!」


「《 リーダー、ターゲット捕獲。》」


「捕獲ぅ!」



……誰だか分かった。



「ちょっと、綾香!八神 架琉と何やってんの!」



振り返れば、テヘと言わんばかりの笑み。



《ラジャー。 》



電話口から漏れた声は間違いなく…



「神弥?!あんたら3人何か企んでるの?!」



聞くと、綾香も八神 架琉もにんまりと笑った。

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