君は無垢なフリをして───本当は野獣。
「痛っ!」
「花菜さん!大丈夫ですか?!」
そう言って立ち上がり、私に駆け寄るミカドちゃん。
「うん…大丈夫。」
笑顔で答えれば、良かったと笑みを溢すミカドちゃん。
周りを見回せば、躓くような物はなく。
(確かに何かに躓いたんだけどな…)
あるのは机と…
「花菜さん?」
……ううん、あるわけないよ。
まさかミカドちゃんが、何て。
バカなこと考えちゃった。
「何もない所で転けちゃうなんて、ドジだよね。」
パンパンとジーンズを叩く。
「あははっ。大丈夫ですよ、私もよく転けちゃうんで。」
あっけらかんと笑うミカドちゃんに、つい笑みが溢れる。