君は無垢なフリをして​───本当は野獣。

「神弥!ちょっと、びしょ濡れじゃない!」



バスタオルを掴むと、神弥に駆け寄る。


と。



「あっ。」



滑って転げそうになる。


けれど神弥が抱き上げてくれて、難なきを得る。



「あ…ありがと。」



お礼だけ言って離れようとするも、神弥は放してくれず。



「ちょ…、神弥?」


「花菜ぁ…。」



何?


また、甘えたモード…?



「ちょっ、神弥!濡れたまんまだと風邪引くから!先にシャワー浴びてきなよ、ね?」


「やだ。」


「え…?」



――ドサ…ッ



「花菜が…温めてよ。」


「神…っん!」



玄関で押し倒されて、いきなりのディープキス。


亜麻色の髪から滴り落ちる雫が、私の顔に掛かる。

そして…私は神弥の瞳に囚われて、何も考えられなくなっていく。
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